陛下は歴史修正主義者に対する軽蔑心を表したとBBC!

▼陛下は歴史修正主義者に対する軽蔑心を表したとBBC!



 英国BBC放送が「天皇陛下、その人間らしさ」と題して平成天皇の人となりを伝えた。

 「陛下の避難所訪問は、政治家が写真撮影のために訪問して手を振って立ち去るのとは違う」

 「目立たないように、しかし強い意志をもって、陛下は繰り返し歴史修正主義者たちに対する軽蔑心を表してきた」-。

 さすがBBCである。取材の的は見事なものだ。現在の日本にBBCに匹敵する報道が出来るメディアが存在するだろうか?

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 東日本大震災の後、両陛下は体育館の避難所を訪れた。被災者たちは、床の上にわずかな所持品を積み重ねて避難生活を送っていた。

 天皇・皇后両陛下は床に膝をつけて家族を一組ずつ訪ね、静かに話しかけ、質問をし、いたわった。

 保守層にとってはショッキングな、天皇陛下の姿だった。天照大神の子孫にあるべき振る舞いではなかった。しかし、それを上回る数の日本人が、天皇陛下の人間味あふれる感情表現に深く感動した。

 「陛下には道徳的な権威がある」とテンプル大学のジェフ・キングストン教授は話す。「陛下はその権威を自ら獲得した。最高慰問者だ。陛下は父親(昭和天皇)には決してできなかった方法で民衆と関係を築いている」。

 「陛下の避難所訪問は、政治家が写真撮影のために訪問して手を振って立ち去るのとは違う」

 控えめで語り口は柔和だ。発言と行動は戦後の憲法によって厳しく制限されている。イギリスのエリザベス女王と違い、陛下は日本の国家元首ではない。「国民統合の象徴」。政治的な発言は認められていない。

 天皇陛下は昨年12月には「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています」と述べた。平成の間に1人の自衛隊員も、戦争や武力紛争で犠牲にならなかったことに、何より満足しているという。

 陛下は日本のかつての敵や被害者とも心を通わせる努力をしてきた。北京、ジャカルタ、マニラからスペインまで、昭和天皇の下で生じた傷を癒すために尽力した。

 「陛下は、日本の和解のための最高の特使という、天皇の新たな役割をつくり出し、地域内を何度も訪問し、償いと悔恨の意を示してきた。基本的に、過去の戦争の傷を癒そうとしてきた」とキングストン教授は指摘する。

 だが、陛下が年齢を重ねるにつれ、日本の政治は急激に右傾化した。かつての「謝罪外交」は、「平和主義」とともに支持されなくなった。

 安倍晋三首相は、日本の「平和憲法を改める」と宣言。安倍氏や右派の人々は愛国的な教育を復活させ、彼らの言う戦後の「自虐史観」を消し去りたいと考えている。

 目立たないように、しかし強い意志をもって、陛下は繰り返し歴史修正主義者たちに対する軽蔑心を表してきた。

 2015年、戦後70年の節目で安倍氏は談話を発表した。

 「安倍氏は基本的に、日本がいま享受している平和と繁栄は、300万人の戦死者のおかげだと述べた」とキングストン教授は言う。

 「翌日、陛下はそれを否定した。陛下は日本がいま享受している繁栄は、国民のたゆみない努力と、平和の存続を切望する国民の意識によるものだと、お言葉で述べた」

 テレビ中継を見ていた何百万人もの日本人にとって、それは疑いようのない批判だった。

 東京で開かれた園遊会では、右派の東京都の教育委員会委員が、国歌を斉唱するときには全教員を起立させると陛下に誇らしげに伝えた。

 陛下は静かに、だがきっぱりとこう言って、その委員を諭した。

 「強制になるということではないことが望ましい」

さらに詳しくはここをクリック
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-48101955

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