「NHK最後の良心」と呼ばれる部署が解体の危機!

▼「NHK最後の良心」と呼ばれる部署が解体の危機!



 NHKが「制作局」の組織改編を検討していることが、日刊ゲンダイの調べで分かった。硬派なドキュメンタリー番組を制作してきた部署が事実上、解体されそうだ。

 この部署こそ、2005年に発覚した安倍首相が政治介入したとされる番組改変問題の当事者なのだ。

 解体されるのは、制作局第1制作センターの「文化・福祉番組部」だ。ETV特集など硬派なドキュメンタリー番組を制作し、これまで数々の賞を総ナメしてきた。

 制作局内の8部署を廃止。局員約630人が新たな6ユニットに振り分けられる。「各ユニット間では人事発令なしにディレクターを年がら年中異動させることが可能となり、上司のサジ加減ひとつでパワハラ人事が起きる可能性もあります」(NHK局員)

 ドキュメンタリーに携わってきたディレクターを、視聴率競争が激しく人材不足の「あさイチ」などの制作に回す予定だ。

 狙い撃ちのような解体案に局員は「公共放送としての番組の質の低下につながる」と猛反発。というのも、この部署は安倍首相とは因縁浅からぬ関係にある。

 2001年1月放送の「ETV特集シリーズ『戦争をどう裁くか』第2夜『問われる戦時性暴力』」を制作。

 従軍慰安婦制度を裁く民衆法廷を扱ったことに、安倍首相と中川昭一元財務相(故人)が放送前日にNHK幹部を呼び出し、「偏った内容だ」と注文をつけ、NHKが番組内容を大幅に改変したとされる。

 この顛末を05年1月に朝日新聞が報道。大騒ぎとなったが、安倍首相もNHKも報道を否定し、いまだ真相は不明のままだ。

 「反権力を掲げ『NHK最後の良心』と呼ばれる部署で、以前から潰したいと思っている幹部は数多く、正直『またか』の感はありますが、いよいよ解体されてしまうのではと現場は危機感を募らせています」(別のNHK局員)

 13日には制作局長が改めて部員に説明。局長は「もう一度考えさせて欲しい」と語ったが、再検討結果をいつ示すのかは明確にしなかったようだ。現場の声が聞き入れられない組織に嫌気が差し、離職を検討する局員も続出しているという。

 NHKの報道局幹部が安倍官邸におもねり、忖度ニュースをタレ流す中、制作局からも人材が流出すれば、ますます公共放送の質が低下しかねない。  (以上 日刊ゲンダイ)

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