地方票は石破茂に「吉」と出るか? 自民党総裁選

▼地方票は石破茂に「吉」と出るか? 自民党総裁選

 安倍晋三はこの週末、報道各社が党員・党友を対象に実施した調査結果を見て真っ青になっているのではないか。石破茂が意外な健闘を見せているのだ。安倍は地方票で大苦戦を強いられている、と日刊ゲンダイ。

 反安倍を鮮明にした日刊ゲンダイだから、今回は石破茂への思い入れが相当入っている。この点を考慮して参考にした方がいい。

 ただ、最近のテレビ討論で両者の資質の違いが鮮明になったことは確かだ。ただ、自民党の関係者がこれをどう受け止めるかは別問題。「安倍晋三では来年の参院選も統一地方選も戦えない」と感じたら地方票は石破茂に「吉」と出よう。

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 読売新聞が14~16日に47都道府県で実施した党員調査では、投票先は安倍が51%、石破36%だった。13%は投票先を明らかにしておらず、これがごっそり石破に向かえば、ほぼ拮抗する。

 日本テレビが15、16日に行った調査でも、安倍51%に石破が41%と迫り、「まだ決めていない・わからない」が8%だった。共同通信の14、15日調査では6対4で安倍が先行しているという。

 「石破は地方票で3割取れば善戦といわれていたので、4割に迫る勢いとは驚きました。一般有権者の感覚に近い党員・党友から、安倍首相が支持されていないことが浮き彫りになった。

 先週金曜以降、テレビで流れた数少ない討論を見るだけでも、論理的で説得力がある石破に票が流れるのは当然という気はする。ロシア外交での大失敗もあり、石破は最終盤でさらに票を増やす可能性があるのではないか」(自民党ベテラン議員)

 国会論戦では、一方的に野党を罵倒していればよかったが、総裁選の政策論争ではそうはいかない。同じ自民党議員の石破に対し、責任転嫁するわけにもいかず、論戦では安倍のウソや劣勢が明らかになる一方。来年の統一地方選や参院選を考えたら、「こりゃ安倍ではダメだ」と考える党員が増えるのも当然だ。

 安倍陣営は当初、「完膚なきまでに石破を叩きのめす」と鼻息荒く、国会議員・地方票ともに圧勝を目指していた。8月20日の夜に選対の主要メンバーが国会近くのホテルに集まった際には、下村元文科相が「地方票でも8割取ろう」とハッパをかけたという。

  「それで地方議員を締め付けたものの、思うように票が伸びない。幹事長や地方創生相として地方を回ってきた石破の底力は侮れないことが分かった。結局、2012年の総裁選で地方票で圧勝した石破の得票率が55%だったことから、安倍陣営は地方票の勝利ラインを55%に下方修正しています」(安倍陣営関係者)

 ある大手報道機関が集計した都道府県別の調査結果では、宮城や山形、茨城、長野などで石破がリードしていた。鳥取・島根も石破が圧勝。徳島、高知、宮崎でも安倍を引き離している。

 ほぼ互角か、安倍陣営が勝利ラインとする55%に達していない都道府県もまだ12ある。

 下村のお膝元である東京は数ポイント差で拮抗。北海道、香川、佐賀、大分でも石破が猛烈に追い上げている。

 「ポスト目当てだったり、権力に逆らえないという永田町の論理で安倍支持に雪崩を打った国会議員と、党員の感覚は違う。安倍陣営から恫喝されたと告発した地方議員がいるように、異常な締め付けに対する反発もある。

 もし地方票で石破が4割取れば、安倍1強になびく国会議員と党員のズレが顕在化し、たとえ安倍首相が勝っても政権運営の見直しを迫られかねない」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫)  (以上 日刊ゲンダイ)

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